ゴルフクラブ

宮里藍選手を技術で支える

岩出浩正さん
ブリヂストンスポーツのゴルフクラブ開発者　女子プロゴルファー、宮里藍選手が使用するゴルフクラブ開発を２００５年から手掛ける。宮里選手のプレーを陰で支える存在だ。

　より正確により遠くにボールを飛ばすため、宮里選手のフォームを徹底的に分析。ボールがクラブのヘッドに当たるフェース面の角度や、クラブの重さなどを調整し、専用クラブを開発する。

　ヘッドの塗装にも細心の気を配る。フェースと塗装の境目が０・１ミリでもずれると、上から見た時、フェースの角度が違って見え、スイングに影響を与えかねない。１度に数十本のクラブを宮里選手に試し打ちしてもらい、理想のクラブに近づける。

　宮里選手のプレー中も、「クラブが性能を発揮してくれているか、気になって仕方がない。優勝しても、うれしいというよりほっとする」。

　中学２年生のときに、父の勧めでゴルフを始め、夢中になった。入社後も一貫してクラブやボールなどの開発畑を歩む。日ごろは試作品をゴルフ練習場で自ら打って試す。自らもアマチュア大会に参加して腕を磨いている。

　自分が開発したクラブを使い、宮里選手が米ツアーで初優勝する日を心待ちにする。さらに「世界４大メジャー大会で日本人として１９７７年以来の優勝を」と願う。

クラブの選び方
　初心者はボールが芯をはずれても飛びやすいクラブを選ぶのが良い。プロと同じクラブを使いたい時は、出来るだけ多くのクラブを試し打ちして、自分に合うものを探す。

（2007年5月29日  読売新聞）

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